来月は報恩講

既に、文書でご案内の通り、来月5〜6日で報恩講法要をお勤め致します。

コロナ期間中は、縮小した形式でお勤めしておりましたので、2日間お勤めするのは5年ぶりとなります。

浄土真宗にって、報恩講はもっとも大切な仏事です。親鸞聖人のご命日をご縁として、私たちを救ってくださる仏さま(阿弥陀如来)、そして親鸞聖人をはじめ先だっていかれた方々のお導きによって、この私が念仏のみ教えに出逢い、生きる依りどころをいただいているご恩にお礼を申しあげる法要です。

是非、皆さま、お誘い合ってお参りください。

 

今月も、本願寺新報(10月20日号)よりインスタ倶楽部のお話を以下にご紹介いたします。

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 石は水に沈む性質を持っています。ですが、小舟にでも載せられると沈むことなく、舟の着くところまで運ばれてゆきます。この時、石が水に浮く性質へと変わったわけではありません。石自体はそのままに、置かれている場所が舟の上となり、水に浮くように転ぜられたといえるでしょう。

 (中略)

 阿弥陀さまは、私たちに対して、煩悩を捨てよ、清らかな人格となって悟りをひらきなさい、とはおっしゃいません。本質的に清らかになり得ない私を見抜いたうえで、「南無阿弥陀仏」といういわば舟に乗せてそのまま救うとおっしゃいます。仏教の教えに出遇えたからといって、たちどころに理想的な自分自身に変身はできないでしょう。しかし、沈まぬ阿弥陀さまの舟に乗せられるというこは大いなる「転」です。そんなご恩を、少しずつ気づけるような日々といたしたく思います。

本願寺派総合研究所・副所長 高田未明