雨や曇りのぐずついた日の多い秋季彼岸でした。
お足元の悪い中、ご参拝をいただき有難うございました。
本堂のホワイトボードに「今年度の報恩講は11月5日にお勤めします」と記したところ、お参り頂いた方から「報恩講って何ですか?」とお尋ねがありました。
真実のみ教えをお示しくださった親鸞聖人に感謝し、阿弥陀さまのお救いをあらためて心に深く味わわせていただく、一年でもっとも大切なご法要が報恩講となります。
コロナ禍のため、本年度も組内寺院さまとの申し合わせにより縮小した形式でのお勤めとなるのは大変残念なことです。
報恩講について、本願寺リーフレットには、次のようなお話が記載されておりました。
≪感謝の記念日≫
「母の日」、「父の日」、「敬老の日」、さまざまな記念日。
一番身近でお世話になっている家族に日頃の感謝を伝える日。
本当は普段から感謝を伝えたいところですが、案外むずかしいものです。
私たちは自分がしてあげたことはよく覚えていますが、人にしてもらったことはすぐに忘れてしまいます。
家族や周囲の優しさに甘えて、恩もいつしか当たり前のことになってしまいがちです。
私たちは、あらためて恩に気づく機会が必要かもしれません。
浄土真宗には「報恩講」という大切な日があります。親鸞聖人は、阿弥陀さまからの「そのまま救う」とのよび声をきき、「名号」すなわち、お念仏ひとつで救われていく道を、その身をもって示してくださいました。
そのご苦労を偲び、ご恩に報いようとする集いが「報恩講」です。
「もったいない」「おかげさまで」・・・
感謝して生きる喜びが恵まれます。
「報恩講」は、慌ただしい毎日、大切なことを忘れて過ごしてしまいがちな私たちが、感謝の生活を思い出す機会。いわば「感謝の記念日」なのです。
(浄土真宗本願寺派総合研究所 重点プロジェクト推進室)